婚活パーティーに行ってみたらなんかモヤモヤした

黄昏

この間、久しぶりに婚活パーティーに参加した。
仕事柄、人と話すのは好きだし、初対面の相手とも盛り上がるのはわりと得意なほうだ。

実際、今回もトークはそれなりに弾んだ。
笑いもあったし、共通の話題で盛り上がる瞬間もあった。
だけど帰り道、なぜかモヤモヤが残った。
その理由を考えながら歩いていたら、今の僕は「誰かと話すこと」より、「どう話せるか」の方に気持ちが向いていることに気づいた。

盛り上がりはするんだけど

全体の空気は悪くなかったと思う。
自己紹介タイムでは、趣味や仕事の話で盛り上がる人も多くて、会話のテンポも早い。
自分もそれなりに場の雰囲気に合わせて話せたし、笑いどころも拾えたはず。

でも、気づけば次の話題を探すことにずっと頭を使っていた。
話の合間に、相手がどう感じてるかを探る余裕がないまま、どんどん時間が過ぎていく。
うまく会話が続いた人の顔すら、あとであまり思い出せなかった。

昔なら、こういう場で会話が途切れなかったこと自体に満足していたと思う。
でも今は、ちゃんと話せたと思える時間じゃないと、どこか置いてきぼり感が残る。

出会いたい気持ちはあるけど、自分らしく話せる人に会いたい

もちろん、出会いに前向きな気持ちは今もある。
ただ、盛り上がるかどうかよりも、この人となら、黙っていても疲れないかもと思える空気感の方が、僕にとっては大事になってきた気がする。

たぶん昔より、自分の時間やエネルギーの使い方に敏感になっているんだと思う。
いい関係って、話し方や話題のうまさじゃなくて、素で話せるかどうかなんじゃないか。
そう思えるようになったのは、ある意味、自分の変化なのかもしれない。

この日も、たくさん話して、たくさん笑った。
でも、ちゃんと話せたと思える人には、出会えなかった。
それは少し残念だったけど、だからこそ、今の自分にとって何が大事かがはっきりした気がした。

帰り道、ちょっと歩きたくなった夜だった

会場を出たあとは、そのまま家に帰らず、少しだけ遠回りして歩いた。
コンビニでコーヒーを買って、少し冷たい夜風に当たりながら、今日の会話を振り返る。

話すのが好きなのに、話し疲れてしまった夜。
会話がうまくいったのに、何も残らなかった感覚。
それはたぶん、誰かと話すことと、ちゃんと話せる誰かは違うということを、ようやく受け入れ始めたからかもしれない。

次にまたこういう場に行くことがあったら、
もう少し、自分のペースで話してみようと思う。
うまく話せなくても、ちゃんと話せたと思える人に、出会えたらいいなと思う。