金曜の夜、友人たちを自宅に呼んで、ささやかなホームパーティーを開いた。
料理はいつも通り軽めに仕込んでおいて、飲み物は持ち寄り。
その日は、いつものメンバーに加えて、初参加の友人が二人いた。
どちらも気の合いそうなタイプではあったけど、微妙にまだ距離感がある空気だった。
意外と思われるかもしれないけど、こういうとき、ちょっとだけどうしようか悩む。
場が温まるまでに時間がかかるし、誰かが会話を引っ張りすぎると逆に気まずくなるし。
そこで試しにやってみようかと言ったのが、ワードウルフ。
誰かが噓をついている
ルールは簡単で、共通の「お題ワード」が配られる中、一人だけ違う言葉を渡される。
その人が誰かを探りながら、お題について自然に会話していく。
つまり、会話そのものが「探り合い」になっている心理ゲームだ。
これが、想像以上に盛り上がった!
みんな最初は慎重で、答え合わせみたいな空気があったけど、2ゲーム目あたりから急にスイッチが入った。
普段おとなしい友人が、
「いや、それっておかしくない?」
と静かに追い詰める流れは妙にリアルで、笑いと緊張が同時に走った。
会話の中に目的があるだけで、こんなにも自然に話せるんだと改めて思った。
誰が誰を見ているか、どこに疑いを持っているか。
それが視線や言葉の選び方にあらわれるから、人間関係の輪郭がふっと立ち上がる瞬間がある。
ゲームを通して、人の「らしさ」が見えてくる
ワードウルフの面白さって、単に正解を当てることじゃなくて、人の話し方や思考のクセが見えることだと思っている。
たとえば、話題をそらすのがうまい人。
やたら断定を避ける人。
やけに乗っかってくるけど、自分では何も言っていない人。
それって、ゲームが終わっても意外と印象に残る。
逆に、まったくしゃべってないようで、観察眼が鋭い人もいる。
誰かが急に疑われて、
それをかばった人が逆にウルフだったときの裏切り感も含めて、全部がいいスパイスになる。
ゲームという枠があるからこそ、普段は出ない一面がにじんでくる。
会話が苦手な人にも入りやすく、
話すのが好きな人は自然にリードできる。
そのバランスのよさが、ワードウルフの最大の魅力かもしれない。
次にまた誰かを招くなら
ホームパーティーって、料理やお酒の準備以上に、
「どういう空気をつくるか」が大事な気がする。
ワードウルフは、初対面同士が混ざっても、緊張がほぐれる。
会話が途切れないし、笑いも自然に生まれる。
それでいて、ちゃんと人のことが少しわかる。
また次に誰かを招くとき、またこのゲームをやってみたいと思う。